特報!オンワードが売った銀座一等地の行方

買い手は"首都圏攻略"を期す、あの電鉄会社

オンワードが135億円で売却した銀座3丁目の土地。現在は更地になっている(記者撮影)

東京・銀座の並木通り。休日は歩行者天国でにぎわう中央通りから少し入った路地を歩くと、更地になっている一角がある。ここはアパレルメーカーのオンワードホールディングスが8月末に売却した土地だ。

数カ月前までは、オンワードのメンズスーツブランド「五大陸」の大型ポスターが掲示されていたが、現在、その広告はない。

自社ブランドの路面店は実現せず

面積308.88平方メートル(約93坪)のこの土地を、オンワードは2年前の2014年7月に取得した。自社が展開するブランドの路面店をオープンするためだ。しかしその後、百貨店でのアパレル販売の落ち込みを受け、オンワードは不採算ブランドの売り場縮小に着手。採算改善が最優先で、初期投資のかさむ銀座新店の開発は実現できず、今年8月30日に135億円で売却した。

帳簿価額114億円との差額、約20億円の固定資産売却益を2017年2月期の第2四半期(2016年3~8月期)に特別利益として計上する予定だ。売却の理由は「資産の効率化および財務体質の向上を図るため」。ROE(自己資本利益率)5%目標の実現に向け、自社株買いや政策保有株式の売却を進めており、今回の土地売却も財務戦略の一環とみられる。

譲渡先についてオンワードは「非開示」としているが、9月12日に明らかになった不動産登記簿によると、現在の所有者は阪急電鉄株式会社となっている。阪急阪神ホールディングスの中核事業会社の一つで、関西での鉄道事業だけでなく、不動産事業や、「宝塚歌劇」を中心としたエンターテインメント事業も行っている。

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