ディズニーの新作は日本のゲームを意識した ディズニーアニメプロデューサーに聞く

✎ 1〜 ✎ 14 ✎ 15 ✎ 16 ✎ 最新
拡大
縮小

情熱的に働き続ける秘訣は?

――スペンサーさんのように、情熱的に働きたいという人も多いと思います。働き方のアドバイスをいただけないでしょうか?

まず、ひとつめはとにかく好きなことをやりなさいということ。わたしは大学を卒業して、ウォール街で働いていたことがあった。そこでは、もちろんいい経験になったけど、本当はエンターテインメントの仕事がやりたかった。そこでロスに引っ越して、エンタメ業界に転身した。好きなことなら努力は惜しまないからね。

2つ目は、毎日努力を続けること。努力を続ければ、そのうち周りの人がこの人は頑張っているなと、気づいてくれる。ただ会社に来て、そのまま帰るだけの人じゃないなと気づいてくれる。

そして3つ目は、高いゴールを自分に設定すること。僕はファイナンス畑で仕事をしていたけど、ずっとプロデュースの仕事をやりたいと何年も言い続けてきたら、周りがそれを実現させてくれる形に持っていってくれた、

この「好きなことをやろう」「努力を続けよう」「高いゴールを設定しよう」という3つの事柄を心掛けていけば、あるタイミングでそれらがうまく重なっていって、自分の夢の実現に近づくんじゃないかと思う。

(c)2013 Disney. All Rights Reserved

――自分の好きなことを仕事にしているクラークさんの毎日は幸せですか?

毎日違うことが起きる刺激的な日々は、楽しいことだと噛みしめている。これまで何本か作品をプロデュースしてきたけど、それぞれまったく違う作品だった。映画というのは小さなアイデアから始まるが、何年もの制作期間を経て、1本の大きな映画へと育っていく。そしてそれを基にポスターを作り、日本やロシアなど、世界中にそのポスターが貼られる。そして、そのポスターを見て、人々が劇場に足を運んでくれる。

私はそんな自分の仕事に誇りを持っている。もちろん毎日が楽しいし、毎朝起きるのも楽しみだ。もちろん、大丈夫かなと思う日や、心配になる日もあるけれど、やっぱりこの仕事が大好きなんだ。

(撮影:梅谷 秀司)

壬生 智裕 映画ライター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

みぶ ともひろ / Tomohiro Mibu

福岡県生まれ、東京育ちの映画ライター。映像制作会社で映画、Vシネマ、CMなどの撮影現場に従事したのち、フリーランスの映画ライターに転向。近年は年間400本以上のイベント、インタビュー取材などに駆け回る毎日で、とくに国内映画祭、映画館などがライフワーク。ライターのほかに編集者としても活動しており、映画祭パンフレット、3D撮影現場のヒアリング本、フィルムアーカイブなどの書籍も手がける。

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT