コマツ、無人機へのこだわり 技術畑で英語力抜群、大橋・次期社長に聞く

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上げ幅は競争状況によって変わりますが、基本的には半年から1年に1回、定期的に値上げをします。その間、コマツもいろいろなモデルチェンジやマイナーチェンジ、お客様をサポートするための代理店の強化など、いろいろなことをしています。値下げは全然考えていません。ただ、競争状況によっては、値上げ幅が多少小さくなる可能性もあります。

国内は公共投資に期待感

――今期は、中国やインドネシア市場の減速で3期ぶりに営業減益になる見通しですが、今後は?

国内は上向いていくと思います。被災地では昨年までがれき処理がメインでした。これから高台移転が加速してくると、土地を切り開いて平らにする工事が必要になる。ブルドーザーや宅地を作る大型の機械の需要が増えていくのではないでしょうか。アベノミクスでは必要な公共投資をやるという話が出ていますので、ゼネコンの期待感は高い。それがわれわれにも波及してくるのではないでしょうか。

中国は2月下旬に始まった春節(中国の旧正月)明け商戦の出足を見ていますと、昨年と今年はほぼ一緒です。昨年10月ぐらいまでは建機需要が前年比で40~50%も落ち続けていました。それが11~12月にマイナス幅が縮まり、今年1月でほぼ前年並みになった。2月の結果を見て、今後どうなるかを見極めていきたいと思います。

――利益率が高い鉱山機械は回復しそうでしょうか。

鉱山機械は資源価格次第となりそうです。燃料用の石炭価格は、従来1トン当たり120~130ドルだったのが84~85ドルまで落ちました。コマツもインドネシアの鉱山向けが昨年6月からドーンと落ち、それ以降厳しい。今、石炭価格は93~94ドルで横ばいです。石炭価格が戻るまで、少し我慢かな。石炭価格は原油ともシェールガスとも絡んでいて難しいですが、中国、インドに加えて原発事故後は日本でも電力需要が強いので、石炭の必要量は増えていくでしょう。1トン当たり100ドルくらいにまで戻れば、また元気になってくるだろうと思います。

鉱山機械と一般建機を合わせて全般的に見ると、来期は今期よりは多少増えるというイメージを持っています。

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