グーグルが熱中するマインドフルネスの正体 心を落ち着かせ、ネットから離れてみよう
ちょっと想像してほしい。
あなたは今、渋谷のスクランブル交差点のような大きな都市の交差点にいる。そう、ニューヨークであれば、タイムズ・スクエアのど真ん中だろうか。
人の頭や心の中は、スクランブル交差点と同じ状況だ
たくさんの人、車、バイクが行き交い、カラフルな動画広告が流れ、喧噪やざわめきとともに、さまざまなものが視界に入り込んでくる。その中で、複雑な図やグラフをつくったり、論文を書いたりしなくてはならないとしたら、どうだろうか。
どんなにあなた自身が落ち着いていたとしても、周りのざわめきにはかなわない。近くのホテルに部屋を取ってこもるか、オフィスビル内にある静かなカフェで作業をしようなどと考えるだろう。そうすれば、きっとあっという間に考えをまとめ、図やグラフ、論文を仕上げることができるはずだ。
たいていの場合、人の頭や心の中は、スクランブル交差点やタイムズ・スクエアと同じ状況だ。現在のことはもとより、過去や未来のことも次から次へと浮かんできて頭の中をものすごいスピードで駆け巡っている。そこに、メールやメッセージが次から次へと送られてきたり、テレビやラジオから流れるコマーシャルが耳に飛び込んで来たり、電話がかかってきたり、ふと気づくとお菓子がこぼれてしまっていたり……。
こんな状態で、パフォーマンスを上げることなど無理だ。頭や心をホテルや静かなカフェにいる状態にする必要がある。それを可能にするのが、仏教の禅やヨガを源流とする「マインドフルネス」と「瞑想」だ。日本でも近年、関心が高まっていると聞く。
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