日銀が次に採用する金融政策とは?

国際協調を迫られる「アベノミクス」

このような従来のスタンスが容易に維持されなくなってきたのは、リーマンショックを境に、先進国全体の成長率下と新興国の高成長の維持という構図が恒常化してきたことが大きい。日米欧の先進国クラブは、若干の程度の差はあるものの、依然として膨大な需給ギャップを抱えており、インフレより経済成長を重視し続けなくてはならない状況にある。その結果として、先進国における未曾有の超金融緩和が長期化し、新興国のマクロ政策との相違が固定化されるようになってきたのである。

そういった状況の中で、先進国が新興国に譲歩する余裕もなくなってきているだけでなく、先進国間でも、対立がやや先鋭化してきている。かつて金融政策については、各国の国内政策という位置づけで表立っては干渉を避けてきたが、それができなくなってきた。金融政策と為替の問題を、本来のコインの裏表という関係に引き戻して議論せざるを得ない状況になってきたということである。

今回のケースにおいては、先進国クラブの中でも、一部の欧州の国にはユーロ高の状況の中で、日銀の金融政策を国内問題として放置する配慮を行う余裕が無くなってきている状況も垣間見えた。

政策手段の選択では対外配慮が必要

日本政府あるいは日銀がこの問題をどの程度の温度感で捉えているのかは分からない。しかし、今回のG7、G20声明を受けて、例えば直接的に外貨建て資産を購入するような形での中央銀行のオペレーションは国際的に容認されにくいだろう。

日銀は、安倍政権の誕生以降、実はまだ何も具体的な金融緩和政策を実施はしていない。昨年12月と今年1月は連続緩和と言われるが、元のまま放置すれば国債購入ペースが落ちてしまうために、12月末までのペースを年明け後も維持するだけの残高目標引き上げを行ったに過ぎない。

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