伊藤忠は、本当に「不正会計」をしているのか 米国空売りファンドの幹部に真意を直撃
伊藤忠の株主は問題を認識せよ
――日本では近年、オリンパスや東芝をはじめ、大企業の会計スキャンダルが相次いだ。今回日本のマーケットに進出された背景を聞かせてほしい。
われわれは以前より、日本市場にしばらく目を向けてきたが、安倍晋三首相のコーポレート・ガバナンス(企業統治)の水準向上、および、透明性の強化に対する取り組みを受け、日本企業の調査により多くの時間を充当するようになった。
――なぜ今回、伊藤忠商事をターゲットに選んだのか。
安倍首相が取り組むコーポレート・ガバナンスや透明性の確保には、日本の市場参加者が投資に関する意見を自由に交換できるようになる必要がある。同時に、われわれはマーケットに、今回の伊藤忠のような疑わしい会計処理に対する批判的分析がこれまでなかったと考えており、42ページに渡るレポートを作成するにいたった。
伊藤忠の株主や投資を検討している投資家が、今回われわれが提起する問題を認識すること、ならびに、全ての投資家が十分な情報を踏まえたうえで投資判断ができるよう、公の場で議論することが必要だと考えている。
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