東急「電車定期でバスも」は混雑緩和になるか 途中駅でバスに乗り換え渋滞なく勤務地へ
神奈川県内や都内南西部の郊外住宅地と渋谷を結ぶ首都圏の大動脈、東急田園都市線。2014年度の国土交通省のデータによると、最も混雑する池尻大橋―渋谷間の混雑率は185%に達し、首都圏だけでなく全国でも有数の超満員路線だ。その田園都市線でこの7月、電車の定期券で同じ区間を走るバスにも乗車できるキャンペーンが行われている。
キャンペーンの実施区間は、最も混雑する区間を含む三軒茶屋―池尻大橋―渋谷間。平日朝のラッシュ時にあたる午前7時から9時までの間、三軒茶屋駅と池尻大橋駅のバス停で、同区間を含む電車の定期券所有者に、渋谷行きの東急バスに乗れる乗車券を配布している。東急によると、並行するバス路線を電車の定期券で利用できるサービスは今回が初めての試みだ。
バスに乗るメリットは?
実際に同区間でバスに乗ってみると、朝ラッシュ時には三軒茶屋では2〜3分おき、池尻大橋ではさらに多くのバスがひっきりなしに発着し、時刻表を気にする必要はない。また、朝ラッシュ時にはバスの走る国道246号に専用レーンが設けられているため、特に渋滞の影響を受けることもない。
とはいえ、バスも車内はそれなりに混んでおり、渋滞の影響を受けなくても田園都市線ならわずか2駅・5分の距離に15〜20分程度かかるのも事実だ。その区間で、バスに目を向けてもらおうという狙いはどこにあるのだろうか。
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