神戸製鋼、無配転落の中で新たな船出

川崎専務が社長に昇格

写真左が佐藤新会長、右が川崎新社長

神戸製鋼所は2月1日、4月1日をもって、川崎博也専務(58)が社長に就任すると発表した。佐藤廣士社長(67)は代表権のある会長に就く。

「昨年、取締役になった時に、(社長に就く)確率もあるとは考えていた。ただ副社長もおられるし、正直なところ、このタイミングとは思っていなかった」。川崎専務自ら語るように、社長昇格は、4名の副社長、3名の専務(川崎氏も含む)が並ぶ中での抜擢人事となる。

技術畑歩んだ川崎新社長

川崎専務は1980年入社。主力の加古川製鉄所などを中心に、一貫して技術畑を歩んだ。99年からは神戸製鉄所発電所建設本部に勤務し、IPP(独立系発電)事業の立ち上げに従事。2007年、執行役員に就任。10年の常務就任後は、経営企画部などを指揮するほか、社長特命事項の担当として、中長期計画「KOBERCO VISION“G”」の推進役を務めてきた。12年4月に専務執行役員、同8月に専務取締役。

一方、佐藤社長は09年に兵庫県議選にからむ違法寄付問題で引責辞任した犬伏泰夫社長の後任として、副社長から社長に就任。川崎専務と同じく技術畑出身。社長交代後も09年の水越浩士会長の退任以来空席だった会長に就き、経営を補佐する。

川崎専務は社長昇格を告げられたときの状況について、「先週の1月22日、社長室で打診を受けた。即答はできなかった。私は現場が長く、直近3年は経営企画をやらしてもらったが、まだまだ未熟だ。神戸製鋼1万人強、グループ3万6千人を背中に背負えるのか、と考えた。25日に天命であると思い、お受けした」とコメント。

佐藤社長は川崎専務について、「3年前から経営企画全般を担当しており、経営をつかさどる資質は申し分ない。社長を任せるに十分値する人物だと確信している」と評価。さらに、「私の就任以来続いてきた会長空席の状態を、キリの良いところで解消すべしと考えてきた。4月は新中期計画がスタートする時期で、社長交代のタイミングと考えた」と述べた。

神戸製鋼所は同日、第3四半期(12年4~12月期)決算を発表。鋼材市況の悪化や、建機の中国での販売不振などが響き、13年3月期は最終損失300億円と、大幅な赤字となる計画だ。配当も10年ぶりの無配とする方針。新社長には就任直後から、難しい経営のかじ取りが求められる。

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