どうなる? 2013年に注目のトップ人事 トップ交代で反転攻勢を図る

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東芝は電力と半導体の争い

交代濃厚なのが東芝の佐々木則夫社長(63)。6月で丸4年となり、前任の西田厚聰会長、3代前の西室泰三氏の任期に並ぶ。後継の本命は電力畑出身の北村秀夫副社長(60)。対抗がセミコンダクター&ストレージ社社長の小林清志専務(57)。稼ぎ頭のフラッシュメモリ事業を管轄しており、べらんめえ調でズバズバモノを言う。小林氏がなれば東芝で初の半導体出身社長となる。大穴が東芝コンシューマエレクトロニクス・ホールディングス社長の豊原正恭上席常務(55)。東大法学部卒で経営企画部長の経験があり、幅広い業務に通じているのが強みだ。

日立製作所の中西宏明社長(66)は高くはないが交代の可能性がある。もともと2年間の予定で12年にも水面下で交代を探る動きが出た。が、経営改革を牽引し、11年3月期、12年3月期と連続で最高益を更新するなど、経営手腕への評価は高く続投となった。13年も交代論が浮上するかもしれない。

日立トップの条件は、海外でビジネスをした経験があり、実績を上げている人。さらに技術がわかることだが、バッチリ当てはまる人材がいない。社長交代があったとしても、中西氏が会長CEOとして陣頭指揮を執る可能性が高い。社長候補に挙がるのはインフラシステム担当の齊藤裕専務(58)、電力システム担当の石塚達郎常務(57)、海外畑経験豊富な人材だと情報・通信システム担当の岩田眞二郎専務(64)だ。

経営危機で産業革新機構などから1500億円の出資を受けるルネサスエレクトロニクスの赤尾泰社長(58)は退任確実。追加リストラなど汚れ仕事をしてから退任、外部から後任を招く可能性が高い。

キヤノンは12年に御手洗冨士夫会長(77)が社長兼任となった。現在の中期経営改革が終わる15年までは現行体制が続きそう。次期社長候補は、御手洗氏と同郷で中央大学卒の後輩、キヤノンUSA社長も務める足達洋六専務(64)が有力だ。

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