任天堂復活の切り札 Wii Uが抱える不安

かつての輝きを取り戻せるか

任天堂は12月8日、最新ゲーム機「Wii U(ウィーユー)」を国内で発売した。世界に先駆けて発売された米国では、発売から7日間で40万台超を売り切り、10日ほどで全米の店頭から姿を消した。「もっと造っていれば、もっと売れたかもしれない」(任天堂)ほどだ。国内でも、大手量販店では11月下旬には予約が受け付けられなくなったという。「(前機種の)Wiiより供給数は少ないが、引き合いは強い」と量販店の担当者は語る。

Wii Uは6・2インチのタッチパネルを搭載した、ゲームパッドと呼ばれるコントローラーに特徴がある。液晶画面を備え、テレビとゲームパッドの2画面を使って遊ぶことも、ゲームパッドだけで遊ぶこともできる。ほかにもゲームの愛好者が集う「Miiverse(ミーバース)」というオンライン交流機能やテレビ電話、日本版はカラオケも標準装備。機能はまさにてんこ盛りだ。

マニア以外に広がるか

ただ、これで2012年3月期に計上した上場来初の営業赤字から脱し、速やかに回復軌道に乗るとみるのは早計だ。任天堂は13年3月末までに全世界で550万台を販売する計画だが、普及台数が少ないうちは逆ザヤが発生する。世界的な景気低迷などを考えると「Wiiを超えると考えるのは楽観的」と、岩田聡社長も慎重な見方だ。

理由はほかにもある。日本での希望小売価格は、本体の保存容量が小さいベーシックセットで2万6250円、容量の大きなプレミアムセットだと3万1500円。プレミアムセットに「モンスターハンター3G」という人気ソフトなどが同梱された3万8850円のセットも売り出された。

実は最初に予約が埋まったのはいちばん高額なソフト同梱セット。10月6日の予約開始から10日経たないうちに品切れになった。次いでプレミアムが売れ、「仕方がないのでベーシックという状況だった」(量販店店員)。米国も同様でまずプレミアムの在庫がなくなったという。つまり、現在の購入の主体は熱狂的なゲームマニアと考えられるのだ。

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