アウディ「A5」最新モデルは何が進化したか オトコには2ドアクーペが必要だ

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先頃ホンダのコンパクト2ドアクーペ、CR-Zが生産中止を発表したように、正直、日本では一般的にどのブランドのどの車種も2ドアクーペモデルに関して需要が高いとはいえないが、ラグジュアリーブランドになればなるほどパーソナル感や特別感をイメージさせる2ドアクーペの役割は重要。ドアの枚数からいって実用的とは言いがたいあくまでデザイン優先のスポーティなフォルムや、前席を優先したパッケージが、逆に贅沢だという価値観はグローバルマーケットでも共通する。

グリルを起点にボディ後方に向けて流れるプレスライン

そんな一目で機能的だと誰もが思う4ドアのA4シリーズとは異なると感じさせるのが、力強くハンサムなフロントフェイス。アウディのアイデンティティでもある4シルバーリングスを備えたシングルフレームグリルを起点にボディ後方に向けて流れるプレスラインに目を奪われる。LEDヘッドライトもA5/S5専用デザインとなり、彫刻的でソリッド感溢れるフォルムにマッチしていると紹介して良いだろう。

ボディサイドでは、当然ながら1371mmの低い車高と2ドアのシルエットで容易にA4シリーズとの判別を可能とするが、例えば後ろから迫り来るA5/S5をルームミラー越しに見れば、A4シリーズとは異なるパワフルさを迫り来るフロントフェイスやボンネットのデザインから感じることになるだろう。

しかし、注目すべきはこうした進化したデザインだけではない。アウディA5では、従来モデルよりもボディサイズを全長4626mmから4673mmに、全幅を1854mmから1846mmに、全高を1372mmから1371mmに見直し、同時に最大60kg(132.3ポンド)も車両重量を削減。素材の見直しや軽量設計をミックスすることによって、競争の激しいDセグメントにおいて最軽量といえるウェイトに収めたとアウディは説明する。さらに空気抵抗係数は0.25と、セグメントのリーダーとしてポジションを獲得。先進的なアウディのイメージリーダーとしての役割も担う。

A4譲りのデザインと装備

インテリアは、ベースとなったA4譲りのデザインと装備を採用する。アウディではすでにお馴染みとなった1440×540ピクセルの解像度を持つ12.3インチTFTディスプレイを採用したアウディバーチャルコックピットや、タッチパッド式の入力方法でより利便性を向上させたインフォテイメントシステムMMIももちろん搭載されている。

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