提案力を徹底比較! ケース別・おススメ生命保険◆20代編(全4ケース)


ケース4◆20代後半【28歳・男・既婚・共働き】
子どもが生まれた! 貯蓄は500万円

結婚して4年の28歳男性、会社員。年収は440万円。今月第一子が生まれたばかりで喜びもひとしお。妻も会社員で年収は420万円。現在は産休中だ。賃貸住まいで家賃は月15万円。2~3年先には持ち家を購入したいという希望があり、毎月15万円を貯蓄に回す。現在の貯蓄額は500万円まで増えた。「煩わしいことは嫌い」という性格の持ち主で、「保険料も安いほうがよい」。喫煙歴8年。1日2箱吸うヘビースモーカーである。

三井は「もう一人子どもが生まれることも踏まえて」と、将来のライフステージを先読みして、死亡保障5440万円のプランを提示した。太陽は死亡保障額5200万円の定期付終身保険と医療保険の組み合わせを提案。医療保険にも2030万円の死亡保険がつくので、両方合わせると7230万円の高額保障となる。AIGスターも「子どもがいるため世帯主としての死亡保障の必要あり」として、死亡保障4000万円を提案した。一方で、第一の死亡保障額は2620万円と、保障高額組の半分にとどまる。「死亡保障算出には万一の際に妻が正社員で働くものとして保険料を抑えた」という。

ソニーは変額終身保険と定期保険特約での提案。変額の死亡保障700万円は基本保険金で、運用成果次第では変動保険金の上乗せも期待できる。変額タイプの商品は変額年金保険のように資産運用商品として売られることが多いが、死亡保険としての活用も一考の価値がある。

このように各社まちまちの提案に、フィナンシャルプランナーの各氏はどんな判断をしたか。「子どもが生まれたら養育費、教育費などの負担が増える。死亡保障をきちんと準備したい」と言うのは三輪鉄郎氏。「目安は会社員の場合、第一子誕生で2000万~3000万円程度。これに、賃貸住宅住まいの場合は家賃負担分も考慮してプラス1000万円、共働きの場合はマイナス1000万円として考えればよい」。このケースの場合は、賃貸住まい・共働きなので差し引きゼロ。死亡保障額は2000万~3000万円の範囲でよいということになる。一方で、塚野玲子氏は「死亡保障額は約4300万円の不足、老後の家計収支も約2800万円の不足」と試算している。

では、このケースにはどのようなプランがふさわしいのだろうか。

和泉昭子氏は「第一のプランは死亡保険金の設定はよいが、収入保障は子どもの独立までで、一生涯つける必要はない」と見る。また、東京海上日動あんしんについて「終身保険と家計保障定期保険のセットは、子どもの独立までの大きな保障と死亡整理金の終身保障を少ない保険料で得られるのが魅力」と言う。

三輪氏は「子どもが成長するに従い必要な保障額は減っていく。しかし第二子の可能性もあり、住宅購入もこれからなら、ライフステージに合わせて保障内容を自由に見直せる損保ジャパンDIYの商品を勧める。また、保険料の安さを重視するなら、オリックスのプランで、死亡保障期間を80歳までではなく20年間に、死亡保障額も3000万円から2500万円にすれば、さらに6000円近く保険料が下がる」という。

塚野氏は「死亡保障で保険料が最も割安なのは損保ジャパンDIYの商品」と言いつつも、「本来的に毎年必要保障額を確認して更新していく商品なので、煩わしいことが嫌いな人には不向きかも」と言う。一方で「損保ジャパンひまわりの収入保障保険は、子どもが大学を卒業する年齢まで必要保障額をカバーし、教育費負担が重くなる時期の保険料は加入時の半分程度に減少する点と、3大成人病で所定の状態になった場合、以後の保険料は払い込み不要になる特約がつけてある点等、子育て家庭に配慮した内容」と見ている。
 
■各社のお勧めプラン(画像をクリックすると拡大表示します)

【表(各社のお勧めプラン)の見方】
●社名:緑は通販型、紫はコンサル型(生保系および一部の外資)、紫はコンサル型(損保系)●商品名:各社が提案する商品名。複数の商品を使った提案や他社の商品を使った提案もある ●月保険料:原則として月払い保険料、商品が複数の場合は合計額 ●払込期間:保険料の払込期間。保険料更新型の場合は更新までの期間。主契約と特約、あるいは複数の商品間で期間が異なる場合は、主契約または主力と判断される商品(特約)について記載 ●保険期間:保障が終了するまでの期間、以下払込期間と同じ ●保障内容:各社から回答があった保障内容を記載。スペースの都合上、掲載しきれない場合は原則として回答内容の重要度を勘案して文末から削除 ●勧める理由:各社の提案理由を記載

【お勧めプランの調査について】
3月下旬に主要生保に統一書式でアンケートを依頼、21社から回答を得た。(回答会社:日本、第一、住友、明治安田、三井、富国、太陽、朝日、かんぽ、アリコ、アフラック、アクサ、ソニー、オリックス、東京海上日動あんしん、損保ジャパンひまわり、損保ジャパンDIY、三井住友海上きらめき、AIGエジソン、AIGスター、チューリッヒ)。既往症の有無やプロファイル情報の多寡を理由に一部未回答のケースもあるが、基本的には回答があった全内容を掲載した。 (注)他の生保商品や企業の保障制度の加入は無視の前提。アカウント型商品(保険料の一部を積み立てておき、貯蓄としての活用や、将来の保障変更時の原資とする)の場合は、原則として積立金を最低限にした提案。既往症があるモデルケースについては、既往症の程度についての各社のスタンスが異なるため、加入に際しては販売員やコールセンターに確認する必要がある
(週刊東洋経済 4月26日号より)

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