永守会長が吠えた、「電産の成長は青天井!」 売上高1000兆円も可能と自ら豪語
「今、うちの株を売ってる人はおかしいんじゃないか思いますね。これだけ業績が上がると言っているのに。僕が買えたら全部買いますよ」。
6月17日に京都市内のホテルオークラで開催された、日本電産の株主総会。2014年度に初の売上高1兆円を達成した同社は、続く2015年度も過去最高の売上高と営業利益を更新。今期も、円高による逆風をはねのけ過去最高を更新する見通しで、永守重信代表取締役会長兼社長は株主総会の場でも絶好調だった。
出席者は958人(昨年は923人)、所要時間は102分(同125分)。決議事項は取締役7名と監査役2名の選任で、いずれも承認された。株主たちへ用意されたお土産はグループ子会社・日本電産グローバルサービスの「明日葉野菜ミックスゼリー」(6個)と、鶴屋吉信のせんべいだった。
人材が次々と電産に集結
現在の日本電産は、事業の好調はもちろん、優秀な人材が続々と集まっていることが追い風となっている。
2014年10月には、シャープで取締役会長を務めた片山幹雄氏が同社の最高技術責任者(CTO)に就任し、話題を呼んだ。今月17日付けで、シャープ前副社長の大西徹夫氏も日本電産の副社長に就任している。大西氏は日本電産が注力分野と位置づける「車載事業」と「家電・商業・産業事業」の両分野で社長補佐を務め、両事業の経営に携わっていく。
「東芝もシャープも引き抜きは一切やっていない。辞めていく会社に魅力がないか、受け入れる会社に魅力があるかのどちらかしかない。年を取って会社を辞めるような人は路頭に迷ってしまうが、われわれはそのような人に対しても重要なポストを与えてもう一度挑戦してもらっている」(永守氏)。
もちろん、「いつまでもシャープに頼っているわけにはいきませんから」(永守氏)として、社内の人材育成にも積極的だ。今年度からは京都の本社近くに約100億円を投じて「グローバル経営大学校」を開設予定だ。宿泊可能な施設にして世界各国の幹部が集まることができるようにする。
株主と経営陣との主な質疑応答は次ページから。毎年恒例となっている“永守節”に、会場はたびたび笑いに包まれた。
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