永守会長が吠えた、「電産の成長は青天井!」 売上高1000兆円も可能と自ら豪語

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――色々な会社を買収しているのに、従業員数が減っているのはなぜか。

永守:中国は人件費が上がっているため、ロボット化、自動化をどんどん進めている。なのでこれはいい傾向なんですよ。いたずらに人を増やすのはよくない。単純な作業はどんどん機械でやっている。そうしないと、単価が合わない。

――今後個人向け市場に出ていくのであれば、女性の登用が一層重要になっていく。そうしないとこの会社は伸びない。

永守:女性については一生懸命やっている。部長級はすでに6人いる。今から新任役員を一人選んでいただきますから。会社の幹部は女性がぐっと増えていきます。これも10年計画ですから時間をください。ご心配なく。

――日頃、株価の動向はチェックしているのか?

永守:一日最低10回は見ます。昨日なんか30回や(笑)。私は筆頭株主ですよ。でも株は売れない。売ったら(株主から)何で売ったのかと言われる。

「10兆円なんて小さいですよ!」

――グローバル企業の代表として自動車業界があるが、販売台数1000万台という壁がある。日本電産にもそのような壁はあるのか?

永守:私が車を作らない理由は、世界一位でもたかだかシェア10%程度だから。部品なら90%のシェアをとれる。だから、青天井や! 日本電産に壁なんかありません。

――100年先も成長できる企業を目指すと言っていた。100年先の永守会長の夢は。

永守氏:大ボラ(売上高10兆円の目標)の100倍くらい言いますよ。今から日本電産を取り巻く環境はものすごいことになる。たとえばね、ロボット。2050年には全世界人口の3倍くらいのロボットが働いていると言われています。つまり180億台ですわ。

人間ロボット一台には、モーターが500から600くらい使うんですよ。すると、これ誰が供給するんですか。これからどんどん新しい商品が出てきたときに、どんな製品でも必ず必要になるのがモーター。将来にわたって、風が吹いている。10兆円なんて小さいですよ、100兆円、1000兆円や!

東出 拓己 東洋経済 記者

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ひがしで たくみ / Takumi Higashide

半導体、電子部品業界を担当

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