終焉迎える民主党政権 迷走と混迷の3年間

戦後初の政権交代の功罪とは

その発言が飛び出した瞬間、やじと熱気の充満する委員会室から、どよめきと拍手が起きた。

11月14日に衆議院で行われた野田佳彦首相と自由民主党の安倍晋三総裁の党首討論。解散反対論が噴出した13日の民主党常任幹事会に刺激を受けて、「野田降ろし」を封じ込めようと、野田首相は心中期するものがあったのだろうか。久しぶりに党首同士の迫力のあるやり取りとなった。

「定数削減の決断をいただけるなら、今週末の16日に解散してもいいと思っている。16日に解散をします。やりましょう」(野田首相)

「約束ですね、よろしいんですね。どちらが政権を担うのにふさわしいのか。どちらがデフレを脱却し、経済を力強く成長させるにふさわしいのか。そのことを(国民に)判断してもらおうじゃありませんか」(安倍総裁)

「技術論ばかりで、覚悟のない自民党に政権は戻さない。その覚悟でわれわれも頑張る」(野田首相)

野田首相の思惑とは

各種世論調査を見ても、次期総選挙で民主党は大敗が予想されている。2009年の前回総選挙で民主党が得た議席は308。その後、小沢一郎代表の率いる「国民の生活が第一」が抜けるなど、一人また一人と離党する議員が相次いだ。14日時点で、民主党会派は過半数維持ラインまであと6に迫る247まで議席を減らした。

13年7月に行われる参議院選挙まで解散・総選挙の時期を遅らせて、ダブル選に持ち込んだとしても、かえって民主党敗北の傷を深くしてしまうおそれがある。「民主党の現職大臣でも勝ち残れるのは数人」とささやかれる中、議席数が2ケタ台に沈めば、民主党消滅の危機さえ現実味を帯びる。レームダック状態の政治家は、外交でもまったく相手にされない。野田首相はそうした点に気づき、「早期解散のほうがまだまし」と舵を切ったのだろう。

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