最速!7月参院選の気になる「当落」大胆予想 北海道・東北編:焦点は北海道の「3人目」

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次は秋田を見ていこう。

現職の石井浩郎参院議員に、元職の松浦大悟氏が挑む戦い。松浦氏は2013年の参院選で落選し、3年ぶりの政界復帰にかける。松浦氏には市民連合が、全国で3番目に推薦を出した。これは現職時代に松浦氏がいち早く、LGBTの自殺対策に取り組んだことなどが評価された結果といえる。

松浦氏は秋田放送のアナウンサーとして活躍し、2007年の参院選で政界入りした。石井氏は野球選手として活躍した後、2010年の参院選で初当選。いずれも有名人だ。この戦いに、秋田県内の有権者はどのような判断を下すのか。

山形は因縁の選挙戦に

山形は因縁の選挙戦と言える。引退する自民党の岸宏一参院議員の後継として、自民党は全農出身の月野薫氏を擁立。無所属で元職の舟山康江氏と事実上の一騎打ちとなる。自民党県連会長を務める遠藤利明五輪相としては、昨年9月の山形市長選に続いて是非とも勝たなければばらない選挙。その証拠に、遠藤大臣が直接選挙指揮にあたっている。

よって、県内の首長の多くも支援に回る。月野氏の選挙事務所も、縁起を担いで勝利した山形市長選と同じ場所に立ち上げた。

一方で、動静が注目されるのは引退する岸氏と吉村美栄子山形県知事だ。岸氏は2009年の知事選で民主党や社民党、共産党などと一緒に吉村美栄子氏を擁立し、加藤紘一氏らが担いだ現職の斉藤弘知事を落選させた。また2012年の衆院選では、加藤紘一氏の山形3区に阿部寿一酒井市長を擁立し、2014年の衆院選では加藤氏の政治生命を絶っている。

また吉村知事は、昨年の山形市長選で野党候補を応援した。2013年の参院選では、当時みどりの党の現職だった舟山氏のマイクを握った。2014年の衆院選では、山形2区の民主党候補の事務所を訪問した。吉村知事は来年に改選を迎えるが、女性組織である「オレンジの会」を県内各地で立ち上げて3期目に備えている。全ての選挙が連動する中、各自の思惑により、新しい状況が作られる。

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