産めよ育てよ、働けよ!? ワーキングマザーバブルがやってきた

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高齢の独身者や不妊に悩む人も増える昨今。仕事と家庭の両方を手に入れたワーキングマザーは、それでなくても嫉妬の対象になりやすい。しっかり脇をしめていないと、どこに敵がいるのか、わかったものではない。

「保活」のせいで育休が取れない!

そして、保育園問題である。

前出の調査では、「保育園に子どもを預けられそうになかった(預けられなかった)」ことを理由に仕事を辞めた女性が約2割。

実際、地域によっては、保育園に入園を希望する児童の7割が入園できない自治体もある(保育園を考える親の会 待機児童緊急対策を考える部会『待機児童対策に関する調査報告と提言より』)。

複数のワーキングマザーに聞くと「特にリーマンショック以降は、働かざるをえない妻が増えて、入園戦争は激化。妊娠中から保活を始める人もザラだ」(ベンチャー経営者・41歳)という。

この経営者は、昨年4月に無事、息子を認可保育園に入園させることができたが、ゴールまでの道のりはいばらの道だったそうだ。

「認可園の入園選考はポイント制だが、自営やフリー、パートタイマーなど非正社員はポイントで満点が付かないから明らかに不利。結局、自営業者はお金を使うしかないんです」

つまり、月額料金が10万~15万円程度の無認可園に預けて、「困っている実績」を作るのだという。さらに、復職の見込みをアピールするために「私はどれだけ働いているかを示すために、エクセルで手製の勤務表を作って自治体担当者に提出した」という。

そのかいあって入園が決まったときは、「子どもが東大に受かったんじゃないかというくらい喜んだ」そうだ。

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