任天堂、次世代機「NX」を来年3月に世界販売 6月のゲーム見本市「E3」では展示せず
[大阪 27日 ロイター] - 任天堂<7974.T>の君島達己社長は27日、次世代ゲーム機「NX」を2017年3月に世界で販売すると発表した。ゲーム機の特徴や価格、同時発売ソフトなどの詳細については言及を避けた。
同社は今期、据え置き型ゲーム機「WiiU」の販売について前年比75%の大幅減を見込んでいるが、今期にギリギリ間に合う形でNXを投入することで、減少分をカバーしたい意向だ。
君島社長は、NXが業績予想に織り込まれていることを明らかにした上で、「NXの販売がWiiUの販売台数の減少をかなりの部分カバーできる見込みだ」と語った。
NXは、6月に米国で開催されるゲーム見本市「E3」では展示せず、年内に別に機会を設けて発表する。
今期の販売計画は、WiiUのハードが80万台(前期326万台)、ソフトが1500万本(同2736万本)、携帯型ゲーム機「3DS」のハードが500万台(同679万台)、ソフトが5500万本(同4852万本)。3DSのソフト以外は前年実績を下回る厳しい計画となっている。
だが、同社が発表した2017年3月期の連結業績予想は、売上高が前年比0.9%減の5000億円と、販売計画ほどの落ち込みにはなっていない。営業利益は同36.9%増の450億円と、逆に増益を予想している。
増益計画の背景について、君島社長は「携帯型のソフトは比較的高い水準で販売計画を立てている。スマートフォンビジネスもあり、これらの利益はより収益率が高い」などと説明した。
前提為替レートは1ドル110円、1ユーロ125円。
WiiUについては「今期も生産する」としたが、来期は「NXに大きくシフトする」と述べ、生産終了の「可能性がある」ことを明らかにした。
同社は3月に初のスマホ向けアプリとなる「Miitomo(ミートモ)」を投入。ユニークユーザー数はすでに世界で1000万を超えており、順調なスタートを切っている。2016年秋には「どうぶつの森」と「ファイアーエムブレム」の2タイトルを投入する計画で、継続投入することで収益力を高めたい考えだ。
2016年3月期の売上高は前年比8.2%減の5044億円と、7期連続の減収。営業利益は同32.7%増の328億円だった。
(志田義寧 編集:山川薫)
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