熊本空港はいま、どこまで復旧しているのか 「空の玄関」は急速に立ち直っている

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あるお店のスタッフは「営業を再開する準備の為にターミナルに入ったときは棚に並んでいた商品のほとんどが落下し、余震の中での再開準備だった」と話す。筆者の印象としては、地震から1週間で、品ぞろえも含めた目に見える場所における復旧が進んでいるように感じられた。

レストランエリアの再開は「水」が鍵に

レストランエリアの再開について、熊本空港ターミナルビルの担当者は筆者の取材に対し、「GW中の復旧は難しいと考えている。水は出るようになったが、益城町(空港のある)から飲料不適という連絡があり、飲み水として使うことができず、建物の損傷も含めてしばらくは時間がかかるだろう」と話した。

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4番ゲートは応急措置をしたうえでの部分運用になっていた

出発エリアについては、出発の際に搭乗者が通過する保安検査場は通常どおりに運用されているが、出発エリア内に入ると一部立ち入り禁止になっているエリアがあった。

熊本空港では2~7番ゲートまで6つの搭乗口があるが、2・3番ゲートは閉鎖され、4番ゲートは応急措置をしたうえでの部分運用になっていた。

5~7番ゲートは通常どおりに利用できたが、すべてのゲートが利用できないこともあり、熊本空港に乗り入れている各航空会社は便を減らしての運航を継続している。また、多頻度利用者が利用できるANA・JALのラウンジも1回目の地震翌日の15日より閉鎖され、現在も閉鎖が続いている。ゲート内の売店は生ビールやホットコーヒー、うどん・そばなどの販売は見合わせていたが、お土産や飲み物、調理を必要としない食べ物は販売されていた。

空港リムジンバスは通常どおりのダイヤで運行されていた

次に熊本空港と熊本市内へのアクセスについて現状をお知らせしよう。23日(土)の時点で、空港リムジンバスは通常どおりのダイヤで運行されていた。

ただ、バス停前のバス乗車券を販売する自動販売機は利用できず、机を出して乗車券は販売されていたものの(熊本空港から熊本市内へのバスはSuicaやPASMOを含むICカードでそのまま乗車できる)、普段とあまり変わらない感じであった。

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