奨学金を使い込む「困窮する親」の悲惨な現実

「未成年への貸付」が歪みを生み出している

やむを得ずに奨学金を使い込んでしまう親もいる(写真:Anurak / PIXTA)

数百万円の貸与を受けたのに、卒業後に思うように収入が得られず、返済困難になる人の存在が問題視されている奨学金制度。スケジュール通りに返済する人が多数ではあるが、追い詰められてしまう人の実態は厳しい(奨学金が「貧困ビジネス」と言われる根本原因を参照)。

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しかし、奨学金に関する問題は「卒業後」に発生するだけではない。貸与を受けたのに、大学を中退せざるを得ないケースも出ている。その理由としては「奨学金を借りたが、親が別のことに使ってしまった」といった声が、大学の現場から聞こえてくるという。

なぜ、このようなことが起こるのだろうか。

日本学生支援機構も「使い込み」を把握している

日本学生支援機構からの奨学金は、学生本人に貸すものであり、当然、本人名義の口座に振り込まれる。しかし、借りる段階では、本人は高校を卒業したばかりの未成年であることがほとんど。そのため、実質的には親が財産を管理しているということがあるのだ。

もちろん管理の主体が誰であろうと、それが学業に関することに使われていれば、何の問題もない。しかし、全く関係のない支出に流用されているケースが出ている。奨学金を貸与する日本学生支援機構も、学校の奨学金事務担当者との日常のやり取りや、返還者からの相談の中で、そうしたケースが存在することは把握しているという。「あくまで奨学金は、学生さんご本人に対し、学生生活を送るための資金、つまり『学資』に充ていただくことを目的としてお貸ししているものです」と困惑気味だ。

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