売れすぎスバルは一体どこまで拡大するのか 吉永社長が明かす新型インプレッサへの自信
2015年の年間販売台数が過去最高の91万台を記録したスバル(富士重工業)の快進撃が止まらない。成功の最大の要因は、アメリカでの大躍進。シェアはかつての1%から4%へと4倍にも高まっている。
アメリカの販売では、4輪駆動SUV(スポーツ多目的車)の「アウトバック(日本名:レガシィ アウトバック)」と「フォレスター」が半分程度を占める。人気が出始めたのは降雪地帯のノースアメリカからだった。水平対向エンジンと4輪駆動というスバルの特徴は、雪道のような悪路走行でも高い安定性を発揮。現地での旺盛な需要をつかまえた。
アメリカ工場での生産台数を増やす
昨年11月には、最大の市場であるアメリカのCOO兼社長であるトム・ドール氏に「日本からの供給さえ増やしてもらえたら、2倍どころか、3倍の販売も夢ではなかった」と言わしめた。
その好調ぶりに拍車をかけるかのように、スバルの次世代を担う「スバルグローバルプラットフォーム」を採用した新型「インプレッサ」が3月下旬のニューヨーク国際オートショーで発表された。また、アメリカにおける大きな話題が、北米工場に5億ドルを投資して、年間生産台数を現在の20万台から40万台へと倍増させる点だ。この投資が完了すると、年産約110万台の大台に乗る目算だ。
富士重工業の吉永泰之社長はうれしい悲鳴を上げる。
「喫急のこととして、アメリカ市場でクルマの台数が不足しています。現状では、不足分を補うために日本で生産してアメリカへ輸出しているのですが、日本でもヨーロッパでも納車は3カ月待ちという状態になってしまっています。
アメリカ工場での生産を増やすのは、日本で生産したクルマを日本やヨーロッパに回してお客さまをお待たせしている現状を緩和することが目的です。とはいえ、レガシィとアウトバックだけで40万台を販売するのは難しいので、この新型インプレッサからアメリカ生産をスタートします。
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