中国コンテンツ海賊版最新事情--正規版として流通する海賊版DVD、ゲームでは海賊版歓迎戦略も


山谷剛史  ライター

映画からゲーム、パソコンソフトなどなど海賊版の横行で悪名高い中国。昨年、世界中から熱い視線を集めた北京五輪の際には、外国人が訪れやすい地域を中心に、DVDなどの海賊版販売業者を閉め出した。だがそれから1年余り。北京や上海の住宅街でも依然として海賊版DVDショップ(上写真)はあり、中国国内外の映画・ドラマはもちろん、日本のアニメも販売されている。
 
 外国人の目に留まりやすい北京・上海ですらそうなのだから、中国全土を見れば、都市部の繁華街から住宅街まで海賊版DVDショップがあり、農村部の集落でも海賊版DVDショップが営業している。

中国のこういった業者の中には、あからさまに海賊版DVD・VCD・CDのみを販売する屋台や店舗もある。しかし、よりやっかいなのは、正規版コンテンツを“自称”する海賊版DVDが、一目でわかる海賊版DVDよりも豪華なパッケージで売られていたり、低価格ソフトウェアブランド「芝麻開門」をはじめとしたソフト販売業者から、さりげなく発売されていることである。

販売されている“本物のようなDVD”には、詰め込まれたタイトルをみれば、明らかにNGなものがあるが、権利を持つ業者による正規の2次ライセンス商品の“可能性もある”微妙なものもある。2次ライセンス商品のような体裁の場合、正規の商品かどうかは調査に時間がかかり実際に取り締まることは困難。

困ったことに中国全土で展開する大手書店チェーン「新華書店」や、ネット通販の「Amazon」中国版でもそうした製品が販売されているのだ。一般的には、販売者はそうした商品を“正規版”と認識して販売している。しかし、実際に正規品の可能性はほどんどないと言われる。


■新華書店内。正規版も売られていれば、自称正規版の海賊版も売られている

相変わらず活況な海賊版市場だが、中国でも利用者3億人超となったブロードバンド(主にADSL)の普及によって、海賊版のネット化が進んでいる。ネットでは、YouTubeにそっくりなコンセプト・デザインの動画共有サイトがいくつも台頭。海賊版販売店に行かずとも、ネット代さえ払えば、いくらでも最新の映画やテレビ番組が見られるようになってしまった。数年前より海賊版はもっと安価で便利になってしまったわけだ。

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