よみうりランド、100億円投じた新施設の狙い 遊びと学びの"一石二鳥作戦"は成功するか
100億円を投じた大勝負は、吉と出るか凶と出るか――。
老舗遊園地のよみうりランドは3月18日に開業予定の、モノづくり体験型の新アトラクション「グッジョバ!!」を報道陣向けに先行公開した。
もともと駐車場だった遊園地入り口付近の敷地2.4万平方メートルに、日産自動車や日清食品など大手企業をスポンサーに、自動車、食品、ファッション、文具という4つの「工場」を新設、計15の新アトラクションを設けた。
総投資額、100億円の大勝負
グッジョバ!!の総投資額は約100億円。同社にとっては1964年の開業以来の大型投資である。イルミネーションイベントの人気でよみうりランドの入園者数は直近5年で約2倍と右肩上がりが続いている。
新エリア効果で2016年度の入園者数を200万台(2015年度比18%増)へと、さらなる成長を目指す。狙いは「受け身」の遊び場から「攻め」の遊び場への転換にある。既存の遊園地にあるジェットコースターなどは、決められたとおりに乗るだけの「受け身」の遊具がほとんどだ。
しかし今、時代が新たに求めているのは工場見学など「体験型」の娯楽である。「このままの遊園地では頭打ちになる」という危機感が100億円投資を決断させた。
4つの「工場」では、ワークショップを通じてクルマや即席麺などの実際のモノづくりを体験できる。高度成長期のモノづくりを担った祖父母世代が孫世代に、楽しみながら自身の仕事体験を伝えられる場を目指している。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら