INDEX
トランプ大統領が、第1次政権(2017〜21年)と第2次政権発足後(25年〜)に、自身の批判への報復を行ってきた相手は多岐にわたる。政権に仕えた元政府高官や共和党議員にも容赦はない。自ら指名した保守派の連邦最高裁判事であっても、トランプ政権の政策や主張に反する判断を示せば、公然と批判する。政権に好意的な報道をしない記者や報道機関への攻撃も繰り返し、さらにはローマ教皇にさえも、政策や主張をめぐって対立すれば、攻撃の矛先を向ける。
26年4月には、イラン戦争をめぐって和平を訴えたローマ教皇レオ14世に対し、SNSで「犯罪に弱腰で、外交政策もひどい」などと批判した。こうした攻撃は、SNSでの激しい非難や中傷にとどまらない。司法省による刑事捜査や訴追など、政府の公権力を伴う形にまで及んでいる。
「宿敵」コミー元FBI長官への司法攻撃はいまも続いている
「トランプ大統領の宿敵」ともいわれるジェームズ・コミー元FBI(連邦捜査局)長官は、これまでに2度、刑事事件で起訴されている。1度目は議会での虚偽供述と議会手続き妨害、2度目はトランプ大統領への脅迫の疑いだった。そしてこの10月には、約10年前の国家防衛情報の不正伝達を理由に、司法省が3度目の刑事訴追に踏み切った。ただし、現時点では大陪審による正式な起訴には至っていない。
この記事は有料会員限定です
残り 3739文字

