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「青信号でも進めない」だんじり2人死亡で噴出《祭りが迷惑》の声、"伝統"で済まない時代に何を受け継ぎ、何を変えられるのか

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泉大津市のだんじり横転現場付近(写真:共同通信)
  • 城戸 譲 ネットメディア研究家・コラムニスト・炎上ウォッチャー
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祭りは日常とは異なる「ハレ」の日だ。普段とは違う特別な時間だからこそ、ダイナミックな音や動きを発することができ、高揚感につながっていく。むしろ常識外れだからこそ、成立するのが祭りだ。

徳島の阿波おどり(写真:Hiroshi-N/PIXTA)

そう考えると「安全や暮らしへの配慮から、運営スタイルを変えてしまうと、魅力が損なわれるのではないか」という懸念も生じる。それでも「伝統を守る」と「時代に合わせたアップデート」を、初めから二者択一にする必要はないのではないか。

振り返れば、コロナ禍では多くの地域が規模縮小や中止に踏み切った。それでも祭りは途絶えず、感染が落ち着いた今、元の姿を取り戻している。一時的に形を変えても、伝統そのものが失われるわけではない。私たちはすでに、そのことを経験しているのだ。

「伝統を守る」と「何も変えない」はイコールではない。次世代へ継承していくために、必要な変化もあるだろう。大切なのは、存在意義と“あるべき姿勢”を、常に問い続けることだ。

実際に人命が危機にさらされ、違和感を訴える声が散見されている。「無関係なヨソ者がSNSで騒いでる」と一蹴することは簡単だが、そこから学べるものもあるはずだ。変えないのであれば、変えない理由を明確にする必要がある。

参加者のなかにも、地域のしがらみから断りきれずに関わっている人はいるはずだ。個を重んじる時代において、集団的な行事は、その声を無視できない。

地域のしがらみから断りきれずに祭りに関わっている人がいるかもしれない(写真:nijimi/PIXTA)

愛着を冷笑しない、違和感を一蹴しない

大切なのは、「何を受け継ぎ、何を変えられるのか」と考えることにある。もちろん、そのためには外から見る私たちも、祭りに寄せる愛着を冷笑せず、なぜ大切にされているのかを知ろうとする必要がある。

「地域文化を尊重してほしい」と求めながら、違和感を示す人々の声を尊重しないのであれば、そこには強い非対称性が生じる。その差が広がれば、「単なるワガママではないか」との批判が起きてもおかしくない。

共同作業によって地域のつながりを生み、世代を超えて文化を受け継ぐ。その価値を次へつなぐためにも、熱意と風評のギャップに向き合い、折り合いを考える。いかにバランスを保てるかを探ることが、伝統を守る第一歩なのではないか。

泉大津のだんじり(写真:泉大津だんじり祭公式サイトより)

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