[Book Review 今週のラインナップ]
・『「二つの人生」を生きるための経済学再入門 人生百年時代の新戦略』
・『「ケアする大学」とは何か 児童養護施設入所経験者のキャンパスライフを描く』
・『石橋湛山との対話 「危機の時代」を歴史洞察する』
評者・みずほ銀行チーフマーケット・エコノミスト 唐鎌大輔
人生100年時代の長い定年後 経済リテラシーが求められる
かつて定年後の人生は「余生」とされ、そこには「おまけ」のようなニュアンスが込められていた。しかし人生100年時代ともいわれる今、40年以上の時間は「おまけ」と呼ぶには長い。
本書は人生を定年までの「第一の現役時代」と、定年後の「第二の現役時代」とに分割し、後者もまた戦略性を持って過ごすべき「現役時代」であると位置付ける。著者は経済学の基本的な考え方を学び、それを「第二の現役時代」でうまく立ち回るためのヒントとすることを推奨する。
具体的には、不確実性への柔軟な対応の指針となる「リアルオプション」のアイデアや、利益の最大化、戦略的意思決定について分析する「ゲーム理論」のような枠組みに沿って、「どうすれば満足度の高い人生を送れるか」と問題提起し、回答を示している。
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