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《「イッテQ」出演》ベッキーに「もう出てこなくていい」との声…不倫騒動から約10年経過も「許せない」人々に思うこと

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約10年ぶりに「世界の果てまでイッテQ!」に出演したベッキー(画像:ベッキーインスタグラムより)
  • 徳重 龍徳 コラムニスト、エンタメ評論家
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ところがテレビタレントは事情が違う。テレビはファンだけが見るものではなく、不特定多数が見る受動的な人たちだ。番組を見ていれば、好きなタレントも、嫌いなタレントも否応なく画面に登場する。ここに、今回の「イッテQ!」への反発の理由があるように思う。

川谷絵音を嫌いな人は、ゲスの極み乙女のライブに行かなければいい。音楽も聴かなければ済む。だが「イッテQ!」が好きな人はベッキーを見たくなくても、番組を見るためには目にすることになる。だからこそ10年がたった今も、なお許せないという声が上がった。

レディースブランドのabahouse mavieとコラボレーションするなど、アパレルの分野でも活躍中だ(画像:ベッキーインスタグラムより)

ネットやSNSで不満が可視化される

かつての芸能界では、許すかどうかを決めるのは業界の内側にいる関係者だった。不祥事を起こした芸能人であっても、一定の謹慎期間を経て、関係者が「もう十分だろう」と認めれば再び表舞台に戻る。ただそれは視聴者を介さない、閉じた世界だった頃の話だ。

現在はネットやSNSの登場によって、人々の不満は可視化され、それにテレビ局やスポンサー企業が敏感に反応する。それどころかネットからの批判を先回りして避けることが多い。炎上どころか、ボヤすら怖がる状況の中で、不祥事を起こした人を誰も「許す」とは言い出しにくい。その意味で、今回の「イッテQ!」は異例だったし、ベッキーを出演ことは勇気がいったことだと思う。

その後、番組放送後の一部の批判、そしてネットメディアは賛否と取り上げた。だが、そもそもSNSに並んだ「もう出てこなくていい」という声は、本当に視聴者の多数派の意見なのだろうか。怒りや不満は書き込まれやすく、拡散もされやすい。一方で、あの食事シーンを見て感動的だと思った人の多くは、わざわざそれを投稿したりしない。筆者自身もそうだった。

そう考えると、ネット空間でベッキーが“全員”から許される日はおそらく永遠にやってこない。それを待っていれば、彼女は一生テレビに出ることはできないだろう。だからこそ思うのだ。はたしてテレビに出るために、ネット上の全員からの許可を集める必要はあるのだろうか、と。大きな声を上げて怒る人がいる一方で、筆者のように何も書き込まず、ただ番組を楽しんでいる人も少なくないと思うのだ。

今回のベッキーへの批判を「イッテQ!」側、テレビ局側がどう受け止めているかわからない。過ちを犯したタレントを出すか否かは、最後はテレビの作り手が覚悟をもって決断するかどうかにかかっている。しかし、確かなことは、今はもう不倫騒動から約10年経過しているということだけだ。

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