―――「中学受験に向いていないのかもしれない」という迷いを、前向きに捉え直すわけですね。
相佐:まさにそうです。その迷いは、何かを諦める敗北の合図ではありません。決められたレールをいったん手放し、子どもの適性や情熱に合う選択肢を探し直す、とても能動的な決断です。
小学生の時期にどんな選択肢と向き合ったかは、私たちが思う以上に、その子のその後を左右します。だからこそ、世間の正解ではなく、目の前の子どもを見て決めてほしいと思います。
限られた時間の“配分”を考え直す
「中学受験をやめる」と聞くと、何かを諦めたように感じる人もいるかもしれません。しかし、相佐さんの話を聞いて見えてきたのは、「教育をやめる」のではなく、「限られた小学生時代の時間を、どこに配分するかを考え直す」という発想でした。
もちろん、中学受験者数の微減と、小学生の英検受験者の増加だけを見て、「中学受験から英検への大移動が始まった」と結論づけることはできません。中学受験と英語学習を両立する子もいますし、中学受験が合う子もたくさんいます。
また、英検に切り替えれば、それだけで将来が保証されるわけでもありません。英検が新たな「唯一の正解」になってしまえば、結局はレールを一本から別の一本へ乗り換えただけです。
大切なのは、中学受験か英検かという二者択一ではなく、「この子の強みや好奇心を伸ばし、12歳より先の選択肢を増やすには、今の時間をどう使うか」を親子で考えることではないでしょうか。
レールを降りることは、立ち止まることではありません。ときにはそれが、その子に合った方向へ走り直すための、最初の一歩になるのだと思います。
・ONETES「2026年の首都圏私立・国立中学受験者数は52,050名と微減。受験率は18.06%に!【速報】」(2026年2月19日)
・公益財団法人 日本英語検定協会『統合報告書2025』コラム第7弾「データで見る英検 ~小・中・高校生の英語力向上の状況~ 小学生」(2025年8月15日)
・ONETES「英語(選択)入試導入校140校一覧〈2026年入試〉」
・ONETES「今春2022年入試では146校が『英語(選択)入試』を実施!」
・キンダーラボ「公式サイト」


※ログイン後、コメント入力が可能です。