この幸福の個人差は、実のところ進化の関心事(生存と再生産)ではありません。なぜなら、そうした生物学的課題を解決するためには、外向性が常に有利であるとはかぎらないからです。
変化のない日常に、幸福は生まれない
状況(危険の度合い)によっては、外向性が不利に働くこともあります(たとえば、もしコロナ禍のような事態が数百年続けば、外向的な人のほうがより多く命を落とすことになるでしょう)。
重要な点は、金銭であれ社会的な成功であれ、性格ひとつでそれらが左右されるという見方はあまりにも単純化された解釈であるということです。
しかし、過去の人類よりもはるかに安全で豊かな生態系の中で暮らしている現代人においては、外向的な性格が、幸福などを感じる面では有利な結果をもたらすのは事実です。
幸福の観点から見てもっとも有利に働く外向性の特徴は、「新たな刺激を追求する」という点にあります。幸福とは、静止した変化のない日常からは生まれないからです。一時的な安らぎがただ持続するのは、幸福ではなく、それは「倦怠(退屈)」にほかなりません。


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