こうした指摘は至極真っ当で、多くの視聴者が「そりゃそうだ」「こういう人っているよね」などと感じたのではないだろうか。本来なら怒鳴ったり手が出たりしてもおかしくないとしながらも、あくまで冷静な態度で声を荒らげずに懇々と説明している姿が印象的だった。また、同じチームのトム・ブラウンみちおさんが中間管理職的なクッションとなり、みなみかわさんをなだめるシーンもあった。
その放送の顛末だが、当のはっしーはっぴーさん自身がパワハラを受けたとは感じていない様子であることや、何より画面上での出来事で裏側の話ではないことから、現時点ではハラスメント評価を免れている印象だ。
だが、一歩間違えば、先輩から後輩への「パワーハラスメント」になりかねなかったはずだ(実際、ユーザーの年齢層が若いTikTokでは、みなみかわさんへの厳しい声も目立っている)。
誰もが被害者にも加害者にもなりうる
本当に難しい話だが、受け手の感じ方により、ハラスメントの境界線は変動してしまう。Aさんは髪色の変化を褒めると喜んでくれるけど、Bさんに同じことを言うとセクハラになるなど、個々の対応が求められ続ける。「人を人として当たり前に尊重すればいい」という意見は至極当然なのだが、常に配慮しながらベストな対応をし続けるのは簡単ではないだろう。
「真っ当な指摘だ」「ハラスメントに該当する内容ではない」と感じても、受け取る側によってはハラスメントだと主張される可能性がある。時代の変化と共に人間の価値観も変容していくため、これまでと同じ感覚で過ごしていると危うい場面も増えていくだろう。今の時代、誰もが被害者にも加害者にもなりうるのがハラスメントなのだ。
そんな時代に、我々はどう振る舞うべきか。佐藤さん、みなみかわさんを見ていると、やはり簡単に結論は出ない。だからこそ、佐藤さんをめぐる騒動から、目が離せないのだ。

