フジの声明では、撮影を続行した理由として、佐藤が降板の意向を示しつつも、その都度「思い直すなどした」ためとあるが、橋本、佐藤双方に「撮影中止になったら大きな迷惑がかかる」というプレッシャーもあっただろう。
フジは中居正広氏の事案の教訓から、ハラスメント対策を最優先とする姿勢を示す一方で、現場の矛盾を放置し、ひずみを大きくしたのではないか。
守った結果の2次被害
本件において、本来ジャッジする十分な材料も権限もない外野が「どちらが悪いか」の泥仕合をやる展開を招いたのは、フジが当事者をプロレスのリングに投げ入れ、文春がゴングを鳴らしたからにほかならない。
筆者は橋本、佐藤の双方ともただただ気の毒だと思う。橋本については、フジと文春が明らかに橋本寄りの立場を取っていることが、かえって2次被害や誹謗中傷を招いている面があり、いまこの状況で何か発言しても火に油を注ぐだけだろう。佐藤は反省すべき点がありそうだが、本来は当事者間で収められる話だったのではないか。
フジは自身も含めて、誰のことも守れなかった。そして残念ながら、この状況が落ち着くには、次のスキャンダルが世間の関心をさらっていくのを待つしかなさそうだ。

