目の再生治療の料金は片目2200円で、両目で4400円。最初は3300円の診療代すら高いと感じていたのに、気づけば両目の研磨を「安い」と感じるように……。実際、ぬいぐるみの診察を依頼する人の多くは、筆者のように「できることは全部やってほしい」と依頼するらしい。本当の家族が入院した時と同様に、自分にとって家族のような存在であるぬいぐるみには、できる治療をすべて受けさせてあげたいと感じるようだ。
そうして診察を終え、計1万8370円の見積もりとなった。具体的な内訳は以下のとおりだ。
入院費:9900円
両目の研磨代:4400円
実際にクリニックを訪れて退院するためのおむかえ代:550円
ぬいぐるみをきれいにする際、取れるパーツは外して洗ってもらうための止めつけ代:220円
どんな治療をするか、しなかったらどうなるのかまで一つひとつ教えてもらえるので、治療内容に納得したうえで預けられる。いわゆる「インフォームドコンセント」がしっかりしているので、まさに病院だなと感じた。
「治療の様子」はクリニックのHPから確認できる
「できるだけきれいにしてあげてください」と頭を下げ、入院の手続きを進めてもらう。ぬいぐるみの治療にかかる期間は、依頼から約1カ月半ほど。6月中旬に診察してもらったので、退院は8月のお盆前後となる見込みだ。
だが、家族でもあるぬいぐるみとそれほど長期で離れることには不安もある。「今どんな段階なんだろうか?」「本当に直してもらえるんだろうか?」目の前で診察してもらったとはいえ、こうした不安が脳裏をよぎるのは避けられないものだ。
そんな心配のもとである「治療の様子」は、なんとクリニックのHPから確認できるように整備されている。実際、杜の都なつみクリニックのHPには筆者のぬいぐるみ専用ページ(入院個室)が作られており、いつでも状態を確認できるようになっているのだ。ぬいぐるみが単なる物ではなく大切な家族だと理解してくれているからこその気遣いが本当にありがたい。
治療が進むたびに更新されるサイトをチェックしながら待つのも楽しい。キッドが快適に過ごせているのなら、画面の向こうからでも幸せな気持ちになれるのだ。はたしてどれほどきれいになって帰ってくるのか。お迎えにいく日が今から楽しみで仕方がない。
しかし、院長の箱崎さんはそもそもなぜ、ぬいぐるみ病院を始めたのだろうか。後編ではその理由と、ビジネスモデルについて聞く。

