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教師に「音痴なら歌うな」と言われた30歳女性を救った、1200年続く伝統芸能の正体《60~80代が夢中に》

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旦早流吟詠会の宗嗣(そうし)兼理事長を務める島田旦桜さん(画像:旦早流吟詠会)
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生き生きした笑顔でそう話してくれた。歌う趣味はどうしてもグループでの活動が多いなか、詩吟なら1人で吟じるため自分だけにスポットが当たるのも楽しさにつながっているという。

詩が作られた時代に想いを馳せる

「僕は漢詩が好きなんです」

そう語ってくれたのは、奥様について教室に参加しているシニア世代の男性だ。

筆者も感じた魅力だが、詩吟は「漢詩」が好きな人にはもってこいの趣味だ。かつて漢詩や中国史に夢中になった人にとって、たまらない時間がすごせる。

「中国で作られた詩に、幕末志士たちが吟じた詩……聞いていてこんなに楽しいものはありません。それぞれの時代に想いを馳せながら、どんな気持ちで吟じたのか、どんな情景だったのか。そういう想像が膨らむのも楽しくて仕方がないんです」

単に詩吟に耳を傾けるだけでなく、その情景を想像して胸を膨らませるのも楽しみ方のひとつだという。こうして、一人ひとり違う楽しみ方があるのだと知るなかで、伝統芸能という言葉の響きに身構えていたのが嘘のように詩吟がうんと身近なものになっていた。

だが、そんな魅力に溢れた詩吟の世界も、決して順風満帆なわけではない。

体験を終えた筆者は、講師を務めてくれた島田旦桜さんと、二代宗家である有坂旦悠さんのお二人に、さらに一歩踏み込んだお話を伺う機会を得た。そこで語られたのは、コロナ禍で会員が半減したという生々しい教室経営のリアル、そして「伝統」を守るために仕掛ける驚きの目標だった。

1200年の歴史を持つ伝統芸能は、2026年の今、一体どこへ向かおうとしているのか。後編に続く。

《続けて詠む》→→後編:コロナ禍で会員80人→40人となってしまった詩吟教室…衰退の一途をたどる伝統芸能は「エンタメ化」 で再起なるか

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