大型店によって広域から集客し、消費が流入することもそれほどなく、むしろ中心市街地の商店街の空洞化に拍車をかけた。1995年度には74店舗が閉店し、1996年8月に市が行った調査では、市内全体で空き店舗数が239にも上った。
いわき駅前の平一丁目地区第一種市街地再開発事業では、核テナントとして入る予定だった西友が1992年に出店を撤回し、百貨店を誘致しようとするも首を縦に振る企業がなく、ようやく新たな核テナントにホテルが決まったと思ったらその運営元が破産し、再開発が止まってしまった。
百貨店誘致の苦戦には、郊外の大型店出店による駅前の地盤沈下も影響していた。地元からの反対など紆余曲折を経て、再開発ビル「ティーワンビル」としてオープンできたのは2002年4月だった。
出店ラッシュから30年後の今
1990年代後半に激戦区と取りざたされたいわき市の大型店は、約30年が経過した今どうなっているのか。結論から述べると、いずれも運営母体が破綻し、閉店したり名称を変えたりしている。
「いわきサティ」は、2001年に運営母体のマイカルが民事再生法の適用を申請。2011年に「イオンいわき店」となり、営業を続けている。現在は1階〜3階の各フロアに空き区画が1〜3つほど存在。隣接する棟は2025年6月にホームセンターサンデーが閉店し、ぽっかり空いたままだ。
「ラパークいわき」は、2000年に長崎屋が会社更生法の適用を申請。2007年にドン・キホーテ(現PPIH)の傘下に入り、2009年にMEGAドン・キホーテへと改装されて営業中だ。
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【中心市街地活性化に向けた動き】
