逆に「37+69をミスらない」では具体的すぎて、次に同じ問題が出るとは限りません。だからこそ、「どんなミスをしたのか」と「次にどう動くか」が、だいたい2行に収まるくらいで書いておくのがちょうどいいのです。
たった2行です。ノートが何ページにもわたる必要はありません。むしろ、2行に凝縮するからこそ、テスト本番でも瞬時に思い出せる「チェック項目」になるのです。
この方法の背景にある考え方は、実にシンプルな原理に基づいています。「一度したミスを二度としなければ、ミスの総数はいずれ限りなくゼロに近づいていく」ということです。
人間がするミスの種類は、実はそれほど多くありません。どんな生徒でも、よく観察してみると、繰り返し同じタイプのミスをしています。であれば、それをひとつずつ潰していけば、必ず終わりが来ます。2行ミスノートは、その「ミスの可視化と撲滅」を手軽に実現するためのツールです。
「往復運動」と解きっぱなしにしない技術
もう1つ、見直しの精度を飛躍的に高める考え方があります。それは「往復運動」です。
算数で言えば、検算がこれに当たります。引き算の答えが出たら、答えに引く数を足して元の数に戻るかを確かめる。割り算の答えが出たら、答えに割る数をかけて元に戻るかを確認する。つまり、「行って、戻る」という往復のプロセスを入れることで、一方通行の思考では見逃してしまうミスを拾い上げるのです。
この考え方は、国語にも応用できます。例えば記述問題で答えを書いたあとに、「この答えを読んだ人が、元の問いを復元できるか?」と考えてみる。
自分の答えだけを読み返して、「ああ、これは『なぜ主人公は泣いたのか?』という問いへの答えだな」と明確にわかるなら、問いと答えが正しく対応しているということです。逆に、答えだけ読んでも何を聞かれていたのかがわからないなら、どこかがずれている可能性が高い。
英語であれば、英作文を書いたあとに、自分の英文を和訳してみる。和訳した日本語が、元の「書きたかった内容」と一致しているかを確認する。これも立派な往復運動です。
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【保護者に伝えたい「声かけ」のタイミング】
