ちなみに、06年5月にサントリーから「黒烏龍茶」が発売されている。トクホ(特定保健用食品)系のお茶飲料としては、すでに花王の「ヘルシア 緑茶」(現在はキリンに移管)がヒットしていた。
黒烏龍茶は「脂肪の吸収を抑える」を売り文句として、広告では脂っこい食事と一緒に飲むことを推奨して、後発ながらもヒット商品となった。ヘルシアに対して、食欲を肯定することで、人々の共感を得ることに成功したのだ。
「メガ」や「ギガ」を謳う大容量商品・メニューは、量の多さやコストパフォーマンスのよさをウリにしていたし、黒烏龍茶は脂っこい食事をとることを肯定していた。
一方、「ギルティ商品」は利用者の食欲、あるいは消費欲を刺激するにとどまらず、エモーショナル(情緒的)な欲求に寄り添ったものであり、その点が現代ならではの特徴と言えそうだ。
ギルティ消費は「自分へのご褒美」ともいえる
「ギルティ」という言葉には、「本来はよくないことを、罪悪感を持ちながらあえてやる」というニュアンスがある。
日常的、あるいは恒常的に欲望を満たすというよりは、「欲望に負けてついやってしまう」というのが「ギルティ」の現代的な意味のように思える。
最近、ダイエットにおいて「チートデイ(Cheat Day)」という言葉を耳にするようになった。英語の「チート(ズルをする、騙す)」に由来し、ダイエットの停滞期にあえて好きなものを自由に食べる日を設けることを示す。
チートデイを設けて代謝を上げ、精神的なモチベーションを維持することで、ダイエット効果の向上が図れるというものだ。
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【日常の食生活に物足りなさを感じている】
