平日には3000台湾元程度のビジネスホテルが、連休になると1万5000台湾元近くまで値上がりする例もあるという。そのため、「同じ金額を払うなら航空券を購入して日本へ行った方が満足度は高い」という考えが広がりつつある。
さらに、「観光地ごとの差別化が弱くなっている」という指摘もある。どこへ行っても似たような風景や商業施設が並び、新鮮さを感じにくいという声である。
それに対し、日本では各地域が独自性を打ち出そうと工夫しており、土地ごとの文化や体験を楽しめる点が高く評価されている。
警察官もサービス向上に努力中
一方で、台湾側もサービス品質の向上には力を入れている。もともとの親しみやすさや世話好きな気質を生かし、接客レベルを高めようとする動きは、民間だけでなく公共機関にも広がっている。
とくに近年よく話題に上るのが、警察官の対応改善である。外国人旅行者が道に迷った際に白バイ警官が案内したり、財布を失くした旅行者に一時的な支援を行ったりしたといった話題が、たびたびニュースとして報じられている。
それでも、多くの台湾人は日本のサービスに独特の強みを感じているようだ。とくに評価されているのが、「目に見えない気配り」や「先回りする接客」である。
例えば、デパートで買い物をした際、雨に気付いた店員が紙袋にビニールカバーをかけてくれたこと。あるいは、台風で鉄道が止まった際、ホテルスタッフが日本語のわからない旅行者のために代替交通手段を紙に書いて説明してくれたことなどが挙げられる。
こうした「頼まれる前に動く対応」に、台湾人旅行者は強いプロ意識を感じるのだという。
今後も台湾人の日本旅行熱はしばらく続くとみられる。一方で、その背景には台湾国内旅行への課題意識も存在している。裏を返せば、台湾観光には今後さらに発展する余地が残されているとも言えるだろう。
