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MARCH合格で上京するも挫折し大学へ行けず…引きこもった青年が地元福岡の「塾」で再起し、就活を始めるまで

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料理を作る青年たち
八おき塾では塾生とスタッフで一緒に食事を作り、コミュニケーションを深めていく(写真:八おき塾提供)
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「トモアキには、『なんかほしいものないと?』『やってみたいことはないと?』と、声をかけたくらいですよ。すると、なんかパソコンのゲームをやっているんだけど、本当はそのゲームをするにはもっと性能のいいパソコンがいるんです、と言っていたので、そのパソコンを買うことを目標にアルバイトを探すことにしました」(鳥巣さん)

担当の吉永コーチは、どんなアルバイトをやってみたいかをトモアキさんに尋ねながら、一緒にバイト探しを手伝い、面接練習にも付き合った。動く時の起点はすべてトモアキさん。吉永コーチは、トモアキさんの声に丁寧に耳を傾け、それにそって背中を少し押していった。

ランチ会では参加者の希望で献立を決め、買い出し&調理を協力しあって食卓を囲む。この日の献立はチャーハンと八宝菜(写真:八おき塾提供)

一歩ずつ前進

こうしてコーチたちと仲間に支えられ、トモアキさんは昨年秋にアルバイトに合格、外で働く一歩を踏み出せた。1月にはたまった給与で念願のパソコンを購入した。

「奮発しましたよ~」

そう語るトモアキさん、その声はどことなく自信に満ちていた。

そしてさらに、次なる挑戦をはじめている。

「今、就活をしていて、こないだSPIを受けたんです。そしたら受かって、次、面接なんです」(トモアキさん)

夢がないのがコンプレックスだと感じていた青年の目は、まっすぐに将来を見つめる目に変わっていた。

塾生の「揚げ物が食べたい」という一言から、この日の献立はコロッケに。揚げたコロッケが中まで火が通っていないなどハプニングもありつつ、みんなで協力して無事に完成(写真:八おき塾提供)
【後編はこちら→】「わが子の時は何もできなかった」—元IT管理職が56歳で退職し「ひきこもり」の若者を救う「塾」を開いた信念

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