大野智、あいみょん、長濱ねるへの批判を生むのは「ハロー効果」の崩壊だ。
コロンビア大学師範学校のソーンダイク教授が1920年の論文で初めて実証したこの現象は、ある人物の「ひとつの優れた特徴」が、他のすべての評価を染め上げてしまうというものだ(※1)。
大野には20年以上かけて「さわやかな国民的アイドル」という強力なポジティブ・ハローが形成されていた。あいみょんには「さわやかなフォーク系アーティスト」、長濱ねるには「清純派アイドル」というハローがある。
また、3人とも「高嶺の花」「背伸びした存在」というよりも、等身大の姿が愛されており、キャラクターや生み出す作品は「親しみやすさ」が売りでもあった。
タトゥーはこのハローを突き崩す「逸脱」として脳に処理される。ポジティブなイメージが強いほど、そこからの逸脱への感情反応は大きくなる。
芸能人と「一方的な親友関係の幻想」を築くファン
さらにこの反応を増幅させるのが「パラソーシャル関係」だ。
シカゴ大学のホートン氏とウォール氏が56年に提唱したこの概念によれば、ファンはメディアを通じて芸能人と「一方的な親友関係の幻想」を築く(※2)。
嵐のファンは20年以上、コンサートやバラエティ番組、雑誌などを通じて大野智を「知っている」と感じてきた。実際には会ったことも話したこともないが、脳はこの関係をリアルな人間関係と同じように処理する。
だからこそタトゥーの報道は「親友に裏切られた感覚」として処理される。単なる「芸能人のイメージ変化」ではなく、「長年の友人が自分の知らないところで激変していた」という個人的な喪失感なのだ。
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【三吉彩花への反応は、大野とは異なる】
