記憶に新しいのは19日11時45分ごろ、大阪市浪速区の御堂筋線大国町駅に停車中の列車内で乗客のモバイルバッテリーから発火したニュース。カバンから煙が出たあとに炎が上がり、乗客がパニックのように逃げる映像は身近な危機を感じさせられるものでした。
また、単純な怖さだけでなく、約30分間全線で運転を見合わせるなど21本の列車に遅れが出たほか約3万人に影響が出たことで、「近いうちに航空機だけの規制では済まなくなる」と感じているコメントが見られます。
実際、ネット上には「航空機の次にリスクが高い船と新幹線、さらに電車、バス、タクシーにも規制が広がっていくのではないか」などと考える人がいました。
しかし、その特性上、「公共交通機関で使えなかったらモバイルバッテリーの意味がない」と感じるのは当然でしょう。
メーカーの安全対策が不十分で粗悪品が流通していること、それを国が販売制限しないことを疑問視する声も目立つなど、「ユーザー側だけが制限を受けている」ことへの不満が拒否反応につながった感があります。
拒否反応を示すほどの制限ではない
次に、今回の変更に拒否反応を示す人々は「スマホ依存」「充電切れ不安」なのか。
筆者はこれまでコンサルタントとして「子どもやパートナーのスマホ依存を何とかしたい」という悩み相談を何度も受けてきました。その経験を踏まえると、今回の変更で強い拒否反応を示した人は、依存や不安の傾向が強いように見えます。
まず発煙や発火が数百人の命にかかわる大事故につながりかねない航空機での制限は当然であること。次に航空機内で充電したければ「座席備え付けのコンセントやUSBポートを使えばいい」だけのこと。
しかも、違反したとしても必ずしも罰則を受けるわけではなく、すぐに改善すれば注意のみで済むケースが想定されていること。
これらのどれを取っても強い拒否反応を示すほどの制限ではないのです。
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【コンセントやUSBポートがある場所ならどこでも充電できる】
