『月夜行路―答えは名作の中に―』は、家族にないがしろにされる主婦(麻生久美子)と、文学オタクの銀座のバーのママ(波瑠)が、さまざまな文学作品や作家につながる事件の真相と入り組んだ人間関係の謎を紐解いていく文学ミステリー。
太宰治や谷崎潤一郎、夏目漱石などのおなじみの名作文学が事件の解明に役立つのだが、その過程では、それぞれの作品の内容や背景が掘り下げられることによる新鮮な文学の学びがあり、知的好奇心を掻き立てられる。
決して堅苦しくない謎解きミステリーを通して、改めて日本文学の良さやおもしろさに気づかせてくれる。文学の香りが漂う品のあるドラマだ。ふたりの女性がかもし出す独特な空気感にも引きつけられる。
春ドラマで下剋上は起きるか
前期の冬ドラマと比較して、序盤の話題性こそあまり高くないが、今期は多様な作品性の質の高いドラマが揃う充実したクールになっている。
中盤にかけて盛り上がりそうな作品も多く、5月半ばくらいには今期の人気作の大勢が判明するとともに、注目度も高まっていくのではないだろうか。とくに前述のドラマはどれもポテンシャルが高い。
また、注目したいのが、視聴率の行方。毎期トップに君臨するTBS日曜劇場を猛追してきたテレビ朝日が、下剋上を果たす期になるかもしれない。
