アニメの次は「お笑い」が世界を制す? 「笑ってはいけない」海外展開が単なる"番組の輸出"にとどまらない大きな意味
日本のテレビコンテンツが海外でフォーマット化されたケースは、以前から存在する。TBSが1997年に始めた「SASUKE」は世界展開の草分けだ。
障害物を次々と乗り越える物理的で普遍的なルールが功を奏し、アメリカのNBC系列で「American Ninja Warrior」として長期シリーズ化。ほかにも各国で展開され、10億人が視聴したといわれる「SASUKE」は、スポーツエンターテインメントとして世界的なブランドになっている。
「SASUKE」がスポーツ分野の世界展開の成功例なら、「笑ってはいけない」はお笑いの成功事例になるかもしれない。「ドキュメンタル」の密室型と比べてスケール感があり、それを超えた大ヒットを果たす可能性がある。
「笑ってはいけない」が背負う“挑戦”の意味
吉本興業の藤原寛副社長は「笑ってはいけない」に出演していたことでも知られるが、今回の提携発表で「世界最大規模のプロダクションネットワークを持つバニジェイと組み、グローバル展開を推進できることを誇りに思う」とコメントしている。これは単なる社交辞令ではなく、吉本が近年進める「IP(知的財産)の国際化」戦略の延長線上にある言葉だ。
吉本は長年、その収益構造を国内の興行・テレビ依存から脱しきれずにいた。しかしここ数年、収益の多角化を本格的に進めている。配信サービス「DOWNTOWN+」の成功とともに、海外展開でも新しいビジネスを広げていく戦略だろう。
アニメは、世界中でファンを獲得するグローバルコンテンツになった。Jポップも韓国のK-POPに先行されつつ、海外で独自の市場を開拓しつつある。
「お笑い」は次のフロンティアになれるか。その突破口は、アニメのように「そのまま輸出する」のではなく、「フォーマットとして移植する」という方法論に見いだせる。日本のお笑いを個々のネタや芸ではなく、「笑いを我慢する」のようなゲーム的な構造に注目すれば、普遍的な価値を獲得できる。
「笑ってはいけない」の海外展開が本格化すれば、「日本のお笑い文化」が「輸出可能な知的財産」として国際的に認知される先例になりうる。吉本とバニジェイが切り開こうとしているのは、番組1本の成否ではなく、日本のお笑いが世界市場で通用するかどうかという、より大きな挑戦だ。
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