「安月給で働き、年金もロクにもらえず死ぬ」。令和に絶望する大人たちが"80年代"コンテンツに逃避する切実な理由
81年、大統領に就任した共和党のロナルド・レーガンは「強いアメリカ」をスローガンに軍備拡大を展開。これにより、再びソビエト連邦(1922年から91年までアジアとヨーロッパにまたがって存在した社会主義国家)との緊張状態を高め「新冷戦」状態に入る。
また減税・規制緩和政策を打ち出し貧富の差を拡大させた一方で、80年にアメリカの自動車生産数を抜いて世界1位となった日本に輸出の自主規制を求めた。レーガンは、かつて国産自動車メーカーのフォード、ゼネラル・モーターズ(GM)、クライスラーの3社がアメリカ経済を牽引した時代に活躍した俳優だった。
政治的に利用された“ノスタルジア”
作家で『ニューヨーク・マガジン』誌の元編集長のカート・アンダーセンは、2022年11月16日放送の『世界サブカルチャー史 欲望の系譜』(NHK Eテレ)の中でこう語っている。
「レーガン政権の戦略家たちが政策をブランド化するにあたって大衆文化的なノスタルジアを利用したんだ。『アメリカは昔のほうがよかったよね』と。もちろん具体的に“いつ頃”と言ったわけじゃない。
例えば『黒人の人権運動や女性解放運動の前』『男女の役割がはっきりしていて白人男性がリードしていた頃』など。でも、支持者たちはすぐに行間が読めたわけだ。『60年代と70年代に物事がめちゃくちゃになる前のほうがよかった』と」
無論、多様化が進みベトナム戦争の影を引きずる80年代のアメリカと今の日本とでは時代も状況も異なる。しかし、混沌とした時代に郷愁やかつての活気を求める動きは近いものがあるように思えてならない。
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