東大病院で救急医療の最前線にいた医師が気づいたこと――俯瞰こそが「最大の心の武器」であり「人生の大きな助け」になる

悩み事や葛藤が思い浮かぶなら、その物事を俯瞰して見てみましょう(写真:Graphs/PIXTA)
長年、東大病院の救急部・集中治療部の部長として、最先端の救急医療に携わってきた東大名誉教授で医師の矢作直樹氏。
多くの経験を経てたどり着いた独特の人生哲学と死生感を持つことで知られ、東大病院を任期満了で退任してからは、累計100万部超となる書籍や講演活動を通じ、変容し続けるこの不安定な時代に、私たちが生きる指針となる“不変の智慧”を、わかりやすいメッセージとして送り続けている。
本稿では、そんな矢作氏の入門書、かつ真骨頂でもある待望の新刊『東京大学名誉教授 矢作直樹の言葉 やすらぎの世界(こころ)は過去と未来を超えて』より一部抜粋・編集し、現代を生きる私たちが、1人の人間として、ビジネスマンとして、日々の営みの中で取り入れるべき、不変の“心と体の在り方”を徹底解説する。
「俯瞰」こそが最強の心の武器
私はこれまで、長年にわたり医療の現場に身を置き、人の体と心、そして「生きる」ということに一生懸命に向き合ってきました。その日々の積み重ねの中で感じてきたこと、見えてきたことを、今改めてお伝えしたいと思っています。
私が今、大切にしていることは、心の在り方、食べること、体の休め方、体の使い方です。なかでも「心の在り方」は、生き方の土台を支えるものであり、「他者とのかかわり」のなかでこそ深まっていくと同時に、日々の鍛錬でもあると感じています。
そこで、最強の“心の武器”となるのが「俯瞰」です。
トピックボードAD
有料会員限定記事
ライフの人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら