｢ミスタープロ野球｣｢燃える男｣、巨人軍終身名誉監督の長嶋茂雄氏が死去､享年89

故長嶋茂雄氏（読売新聞社提供）読売新聞社提供

｢ミスタープロ野球｣｢燃える男｣などの愛称で親しまれ､プロ野球記録となる最多安打10回などを打ち立てた長嶋茂雄（ながしま･しげお）氏が3日午前6時39分､肺炎のため都内の病院で死去した。89歳だった。

葬儀･告別式は近親者のみで行う。後日お別れの会を開く。

1936年2月20日､千葉県臼井町（現佐倉市）生まれ。立教大学時代に首位打者2回､通算本塁打記録を更新。58年に読売ジャイアンツ（巨人軍）に入団すると､本塁打と打点の2冠を達成して新人王となった。その後も首位打者に6回に輝くなど数々のタイトルを重ね､｢世界の本塁打王｣王貞治氏らと共に65年から巨人軍を日本シリーズ9連覇に導く大きな立役者となった。

59年のプロ野球初となる天覧試合では劇的なサヨナラホームランを放つなど｢記録より記憶に残る男｣と形容され､その明るいキャラクターとエネルギッシュで華麗なプレースタイルを備えたスター性により広く国民に親しまれた。74年に現役を引退､75ー80年､93ー2001年の2度にわたり計15年間巨人軍の監督を務め､リーグ優勝5回､日本一2回の成績を残した。

その後､同軍の終身名誉監督を務め､13年には国民栄誉賞を受賞。21年11月にプロ野球界で初となる文化勲章を授与された。04年に脳梗塞を患い､右半身にまひが残った。その後も入退院を繰り返していた。

著者：丸田不可志