「タワマン住みの"新住民"は町内会に入らない。でも、祭りには来る」…。タワマンの聖地・武蔵小杉、激変した街に"旧住民たち"が語ること

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またタワマンのような高層建築物は国の安全認定を受け、耐震・耐火・避難性能など厳しい基準を満たす必要がある。

高さが100mを超える場合は、はしご車が届かないため、屋上に緊急用ヘリポートの設置なども義務付けられる。

実際、武蔵小杉周辺の地図をGoogleマップで検索し、航空写真で真上から眺めてみると、駅周辺のタワマンたちの屋上には、ヘリポートを示す「R」マークがでかでかと描かれている。ちなみにこの「R」は、Rescue(救助)の頭文字なのだそうだ。

高層階からの眺望はもちろんいいし、日当たりも良好だ。立地についても比較的交通などの便のよい場所が選ばれる。また、共用施設やセキュリティの充実もタワマンの魅力といっていいだろう。

ただ、物件によっては外で洗濯物が干せない、朝夕の混雑時にはエレベーターが使いにくい、地震が起こったときには特に高層階は地上より揺れ幅が大きい、管理費や修繕積立金も高額になる、といったデメリットもあるようだ。

地元の住民はタワマンの住民を「新住民」と呼ぶ

東急武蔵小杉駅の南側には、「グランツリー武蔵小杉(川崎市中原区新丸子東3-1135-1)」がどっかりとあぐらをかくようにある。

大規模な商業施設で、生活雑貨、レストラン、カフェ、衣料品、化粧品、旅行代理店までなんでも揃う。外観がしゃれていて、あまりにも堂々としているので、田舎育ちの私などはちょっと気後れするほどだ。

駅の改札を出たところから、前にいた同年輩の男性の背中を追うように歩いてきた。その人は「グランツリー武蔵小杉」を見上げて舌打ちをし、駅方向に戻っていった。

どういうわけか親近感を覚え、またその背中を追い、東急線武蔵小杉の駅を越えた。南口側に行ってみると、ほっとする風景が残っていた。

【2025年5月31日14時50分追記】初出時、路線名の記述に誤りがありましたので、上記の通り訂正しました。

センターロード小杉
飲食店や居酒屋が軒を連ねる「センターロード小杉(川崎市中原区小杉町3)」(筆者撮影)
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