日産が社長交代発表、内田氏「じくじたる思い」 新社長に46歳のエスピノーサ氏が就任へ

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イヴァン・エスピノーサ氏(写真:ブルームバーグ)

日産自動車は11日、内田誠社長兼最高経営責任者(CEO)が3月末で退任すると発表した。後任には、商品企画などを担当し、チーフ・プランニング・オフィサー(CPO)を務めるイヴァン・エスピノーサ氏(46)が就く。

内田氏は6月に開催予定の定時株主総会まで取締役を続ける。日産はトップ交代について、短中期の目標を達成し、長期的な成長を果たしていくことが目的と説明した。エスピノーサ氏は自動車調査会社などを経て、2003年10月にメキシコ日産に入社。日産では主に商品企画畑を歩み、24年4月からCPOを務めている。

経営責任を問う声

同日夜にオンラインで会見した内田氏は昨年11月にターンアラウンド(事業再生)計画を発表して以降、経営責任を問う声が社外だけでなく従業員からも出たことを明かした上で業績が低迷する状況でバトンを渡すことは「じくじたる思い」と述べた。木村康取締役会議長によると、8人いる社外取締役は留任の方向で調整しているほか、ルノーや執行からの残り4人について調整中で決定次第明らかにする。

内田氏はまた、新たなパートナーシップのついてさまざまな選択肢の検討が始まっているとし、今後これを具体的なかたちにまとめ、すみやかに実行するには新体制の元で進めていくことが適切と考えていると述べた。新たに社長に就任するエスピノーサ氏については「エネルギッシュで自他ともに認めるカーガイ(車好き)」と紹介。同氏が難局を乗り越えて会社をけん引することを期待するとした。

ブルームバーグのデータによると、国内に上場する1兆円以上の時価総額の企業でエスピノーサ氏よりも若いCEOはサンリオの辻朋邦氏(36)と、ネクソンのイ・ジョンホン氏(46)の2人だけだ。エスピノーサ氏は会見で、「私は日産はこんなものではないと心から信じている」とし、従業員と協力しながら会社に安定性と成長を取り戻していきたいと抱負を語った。ホンダとの交渉再開の可能性について問われると、臆測の内容についてはコメントできないと述べた。

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