EV「テスラ」人気と販売台数がつるべ落としな理由 年間販売台数は初の前年割れ、マスク氏のアンチも

<かつての最先端が「時代遅れ」に…テスラ、競合EVに敗北の傾向>
テスラ車といえば、かつては環境意識が高くて先見性があり、先端技術に詳しい層にとって究極のステイタスシンボルだった。だがそれは過去の話。イーロン・マスクCEOの最近の政治姿勢や言動の影響で、テスラは売れ行きも世間の見方もフリーフォール状態にある。

その状況は数字が物語る。電気自動車の専門誌EVマガジンによると、1月のテスラの販売台数はフランスで63.4%、ドイツで59.5%それぞれ下落し、多少は寛容なイギリスでさえ12%減少した。
かつて憧れの的だったマスク氏の電気自動車は、シリコンバレーの駐車場で当たり前の存在だったが、今やBMWのiXやポールスターのようなモデルに取って代わられつつある。
本誌はテスラの広報にコメントを求めている。
「反イーロン・テスラ・クラブ」爆誕
マスク氏の公人としての人格は、突拍子もない天才億万長者から、保守と同調したがるインターネットの挑発者へと変貌した。2024年の選挙でドナルド・トランプ大統領を支持し、極右過激派のレッテルを張られたドイツのための選択肢(AfD)党を支持したことは、ヨーロッパではあまり好意的に受け止められていない。