「洋画は見ない…」日本の"洋画離れ"に起きた異変 不振だったディズニーは様々な施策が成果出す
ここ数年、洋画不況と言われて久しい。2010年代後半は年間興収の邦画と洋画の比率が5.5対4.5ほどだったが、コロナ禍を経た昨年、一昨年は7対3ほどまで差が開き、洋画が世の中的な話題になることがすっかり少なくなった。
しかし、今年は少し違う。前半はアカデミー賞を総なめした『オッペンハイマー』が、内容と作品性で社会的な話題になり、夏からは景気のいいエポックメイキングなトピックがいくつか飛び交っている。2020年以降ほぼ無風だった洋画シーンだが、今年に入り復興へと向かう動きが出てきているのだ。
アフターコロナの深刻な洋画離れ
コロナ禍を経て、興行シーンは大きく変わった。動画配信サービスの普及で観客の映像コンテンツ視聴スタイルが変わり、映画ファン以外の一般層が映画館に足を向けることが極端に少なくなった。かつては50億円超えのヒット作が年間何本も生まれていたが、いまや10億〜20億円でヒットだと言われている。
一方、年間の興行収入は、一部のアニメ大作の大ヒットに支えられ、コロナ前と変わらぬ規模まで戻している。
興行市場はコロナ後に順調に回復しているように見えるが、実際は年間数本生まれる一般層を動かすイベント映画によってなんとか全体の数字を保っており、作品ごとのヒット規模は小さくなっているのだ。
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