業界の異端児2社が「組織の結婚式」を行ったワケ 従業員が握る「株式0.1%」が経営に与える影響
ビジネス書のヒットメーカーであり、出版業界の異端児である英治出版が2月末、ゲームアプリなどを手掛ける”面白法人”カヤックの子会社になった。
そのスキームはユニークだ(下図)。カヤックは英治出版の普通株式5800株(発行済株式の約99.9%)を取得する。残り1株は社名とパーパスの変更にのみ拒否権を持つ種類株式、いわゆる“黄金株”に転換し、英治出版の従業員が構成・運営する一般社団法人「英治出版をつなぐ会」が保有する。
これにより英治出版は、社名やパーパスの変更に対して拒否権を持つことができる。
今回の子会社化にあたって両社の間で行われたのが「組織の結婚式」だ。異業種かつ個性的な2社が、どのように未来を共にすることになったのか? キーパーソンであるカヤックの柳澤大輔CEOと英治出版の原田英治代表、そして仲を取り持ったZebras and Company(ゼブラアンドカンパニー)共同創業者の田淵良敬代表が、今日までの道のりと思いを語った。
5年ほど前から準備を始めた
英治出版といえば「ティール組織」や「イシューからはじめよ」など数々のビジネス書を世に送り出してきた。また「絶版にしない」「企画会議は全員参加」といった独自の経営方針を持ち、多くのコアなファンがいる出版社だ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら